OptiNod アカデミー
AB=CD — すべてのハーモニックの基本構造、価格対称に時間対称を重ねて見る
AB=CDを価格対称だけで測ってきた人のために、CDが終わる足数(時間対称)と価格対称が重なる地点をもう一度見る方法を整理します。24時間無休のクリプトで足-時間対称がより綺麗に成立する理由と、価格・時間PRZの重なりでのエントリールール、そしてこの基本構造がすべてのハーモニックの内側に含まれている点を扱います。
> AB=CDを価格幅だけで見ていた人も、CDが終わる足数まで合わせて見ると、PRZの取り方が変わってきます。
AB=CDはハーモニックの中で最も古い基本構造です。AからBまで一度進んだ後、BからCへ戻し、再びCからDへ進みます。このとき、CDがABと同じになる地点(価格幅が等しい地点)や、ABの幅だけ拡張される地点を反転候補ゾーン(Potential Reversal Zone, PRZ)と見ます。比率は下の表で整理されます。ラリー・ペサベントとスコット・カーニーがこの構造を整理し、現代ハーモニックの出発点としました。
| 区間 | 比率 |
|---|---|
| BC 戻し | 0.618~0.786 |
| CD 拡張 | 1.272~1.618 |
| 対称 CD=AB | 1.0 |
多くの人はこのパターンを価格幅一つだけ見て活用します。フィボナッチツールでAB幅を測り、Cからその幅だけ離れた価格に線を引いた後、そこに触れたらエントリーします。CDがその価格に5本で触れようが50本で触れようが同じように見ます。そのため同じPRZでも、ある地点は正確に反応し、ある地点はそのまま通過します。
ここで抜けているのが時間軸です。AB=CDの対称は価格幅だけでなく、経過した足数でも成立します。ABが18本かけて作られたなら、対称がよく合うCDは価格幅も近く、所要足数も18本付近で終わります。だからPRZの価格線に触れた瞬間にエントリーせず、価格対称と足-時間対称がともに合致する足を待ちます。

同じPRZでも到達速度が反転の有無を分けます
価格線だけ見ると触れたかどうかは分かりますが、そこまでどれだけ速く到達したかは分かりません。CDがABよりはるかに短い足数で急いでPRZに到達すると、その足はトレンドが加速した区間なので、同じ価格で止まれずそのまま通過する場合が多いです。CDがABと同じくらいの時間をかけてゆっくりPRZに触れると、買い・売り圧力が均衡した状態なので、反転の確率が高くなります。
2025年4月初めのBTC日足でこの違いを確認できます。4月2日の88,500ドル高値から流れ落ちた足が、4月7日の74,508ドル安値までわずか5本で下げました。直前の上昇足よりはるかに短い時間で下側PRZに到達した、足-時間が非対称の急落でした。その安値はすぐに反転へつながらず、数日間底を固める流れへ続きました。価格線だけ見て4月7日の安値ですぐ買っていたら、4月8日の76,240ドルまで続いた追加下落に耐える必要がありました。
24時間クリプトでは足-時間対称がより綺麗に成立します
時間対称は足の本数で測るので、足一つが含む時間が一定でなければ信頼できません。株式や指数は、引けや週末ギャップのために足一つに実際に流れた時間がまちまちで、ABの18本とCDの18本が同じ時間を意味するとは見なしにくいです。クリプトは休場がありません。BTC4時間足18本はいつ数えてもちょうど72時間で、日足18本は18日なので、足数がそのまま経過時間と等しく、時間対称が歪みなく成立します。
そのため市場ごとに運用方法が変わります。株式では時間対称を補助的な状況証拠として置き、価格PRZとサポート・レジスタンスを優先します。クリプトでは足-時間対称を価格対称と同等のエントリー条件として置けます。
CD足数がABより速ければ加速、近ければ反転のサインです
CDとABの足数比率だけでCD足の性格を見極められます。CD足数がABの0.6倍以下に短ければ、対称で締めくくられず加速区間に入ったということです。加速がつくとフィボナッチ戻しの1.272拡張も通過し、1.618、2.0まで進む場合が多いです。CD足数がABの0.8~1.3倍の中に入れば二つの足の進行速度が近いということで、このとき価格PRZが実際の反転区間として作動する確率が最も高くなります。0.6倍と0.8~1.3倍は固定された公式ではありません。CD足の性格を分ける実戦の基準値なので、銘柄とタイムフレームに合わせて調整してお使いください。
2024年8月5日の円キャリー解消の急落が加速の代表例です。BTCが一日で58,161ドルから49,000ドルまで下げながら、直前のどの下落足よりも短い時間で複数のPRZを次々と通過しました。足-時間対称がまったく合わない足だったため、価格PRZだけを信じて入った買いは損切りで終わり、反転は売りが落ち着いた翌日になってようやく出ました。CD足数がABの半分にも満たないままPRZに速く到達したら、その地点で買わず、通過した後の再エントリーを待ちます。
価格と時間が重なる一枠だけがエントリー候補です
運用ルールは次の順序で適用します。
1. 価格PRZを引きます。CからAB幅の1.0(完全対称)・1.272・1.618拡張で作った狭い帯です。
2. 時間PRZを引きます。CからAB経過足数の0.8~1.3倍に当たる足区間です。
3. 二つの区間が重なる場所で価格がPRZ帯に触れたら、エントリーを検討します。
2025年4月7日の74,508ドル安値から4月25日の95,758ドルまで、18本のAB上昇足が出ました(AB幅21,250ドル)。続いて4月28日の92,800ドルの押し目(C)から再び上昇したCD足は、17本かけて5月12日の105,819ドル高値で止まりました。18本のABと17本のCDがほぼ重なり、時間対称は合致しました。ただ105,819ドルはCからAB幅の0.61倍しか拡張されていない地点で、価格だけで1.0対称(114,050ドル)を待った人は、結局触れない目標を見ていたことになります。この事例では価格よりも時間対称が、上昇が終わる区間を先に示してくれました。
- エントリー: 価格PRZ帯(CからAB幅の
1.0~1.272拡張)と時間PRZ(AB足数の0.8~1.3倍)が重なる足でPRZ帯にエントリーします。分割で帯の上段1/3、中央1/3、下段1/3の三区間に均等配分します。 - 損切り: PRZ帯の外側、CからAB幅
1.272拡張を1.5%超えた終値。 - 無効化: CD足数がABの
0.6倍以下でPRZに到達したらエントリーを取り消します(加速足)。エントリー後、時間PRZ上段(AB足数の1.3倍)を過ぎて1.5倍に至るまで反転が出なければ手仕舞います。 - 利確/管理: 1次利確はPRZエントリー価格からAB幅の
0.382だけ戻した価格、2次はC価格。損切り~PRZ距離に対する1次利確の損益比が1:2未満なら、エントリーを見送ります。
この構造はすべてのハーモニックの中に含まれています
AB=CDを別に習得する核心的な理由は、ガートレー、バット、バタフライ、クラブがすべてこの構造を内側に含んでいるからです。5点パターンXABCDでBCD部分がそのままAB=CDです。ガートレーは0.786戻しの位置に、クラブは1.618拡張の位置にAB=CDが位置します。だからハーモニックPRZを見るとき、価格比率表だけ暗記しては核心を逃します。2024年3月の73,777ドル高値付近のように複数のハーモニックのD点が重なっても、内側のAB=CDが加速区間に入った地点なら、そのPRZは通過されます。
確認チェックリストはすべてのハーモニックのエントリー直前に同じく適用します。
- [ ] 価格PRZ帯と時間PRZ区間が実際に重なっているか
- [ ] CD足数がABの
0.6倍より大きいか(加速足を除外) - [ ] BC戻しが
0.618~0.786の範囲に入っているか - [ ] PRZ到達の足にダイバージェンスや出来高減少の状況が伴っているか
- [ ] 損切り~PRZ距離に対する1次利確までの損益比が1:2以上か
