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事後確認 — 終わったように見えた時点と確認された時点は違います

ニーリーの事後確認は、パターンごとに異なる価格・時間の条件です。終わりの候補の時点と確認の時点を別々に記録し、エントリー価格を確認の時点で計算し直します。

事後確認 — 終わったように見えた時点と確認された時点は違います

パターンが終わったように見える時点と確認された時点を別々に記録し、確認時点の価格で損切りと目標を計算し直します。


第7回では、ターミナル・インパルスを下位構造と位置、終わった後の戻りで判別しました。このようにパターンが終わった後の動きでカウントを点検する基準を、グレン・ニーリー(Glenn Neely)は事後確認のルール(Post-constructive rules of logic)として別にまとめました。パターンが終わったと見た後の動きが、そのパターンで予想される形に従わなければ、今のカウントに欠陥があると見ます。


五つの波が見えたら終わりと見て、すぐ反対方向にエントリーする方法があります。「38.2%ほど戻せば波は終わった」という説明もあります。どちらの方法も、終わりを確認する条件を一つに減らしています。


ニーリーの確認条件はパターンごとに違います。


  • 推進波:2-4ラインと5波全体
  • 修正波:0-BラインとC波全体
  • トライアングル:B-Dライン
  • ターミナル:パターン全体

条件ごとに期限が付きます。期限は、最後の波またはパターン全体ができるまでにかかった時間(形成時間)です。


NEoWaveはパターンの終わりを先回りして当てにいきません。証拠が出た直後に終わりを確認します。そのため、この記事では終わったように見えた時点と確認された時点を別々に書きます。


標準的な推進波は5波の時間内に二つの段階をクリアして確認されます


5波の終わりが出た時点では、推進波が終わったかはわかりません。終わった後の値動きが、次の二つの段階を満たす必要があります。


  • 第1段階:2波の終わりと4波の終わりを結んだ2-4ラインを右に延長し、推進波が終わった後に価格がこの線を反対方向に越えます。かかった時間が5波の形成時間より長くてはいけません。
  • 第2段階(2005年Q&A):5波全体を5波の形成時間より短い時間で戻し、5波の開始点に届きます。

第1段階の時間の境界は出典ごとに表現が違います。本の本文は「以下」、2005年Q&Aは「less time than」(より短い時間)と書きます。かかった時間が5波の時間とちょうど同じときに、二つの表現の結果が変わります。


第1段階にもっと時間がかかった場合は、三つの場合を考えます。5波がターミナルとして進行中か、4波がまだ終わっていないか、推進波という解釈が間違っている場合です。:L5(第4回)は、より大きなパターンを終わらせる最後の推進波(:5)です。:L5の最小確認期限は形成時間に一マスを足しますが、第1段階の期限は5波の形成時間そのままです。


時間は波動チャートの点の間隔(マス)で数えます。日足波動チャートでは一日が二マスです。BTC日足波動チャートの2021年9〜11月の上昇を推進波の候補として置くと、二つの段階がどちらも期限内に入ります。


  • 候補:9月24日 40,675ドル → 11月10日UTC基準午後2時 69,000ドル
  • 価格のルール:3波が二番目に長い5波の234.8%なので、延長のルールを満たします。4波の終わり57,820ドルは1波の終わり44,350ドルと重なりません。
  • 期限:5波が26マス(12.8日)なので、終わりから26マス目の点である11月23日の日足までです。

段階基準価格到達時刻(UTC)経過5波の時間比
第1段階:2-4ラインの割り込み65,325ドル11月10日午後8時1マス4%
第2段階:5波の開始点に到達57,820ドル11月18日午後3時17マス65%

二つの段階がどちらも5波の時間内に入った候補
二つの段階がどちらも5波の時間内に入った候補BTC日足 2021-09-18〜12-08。黒い実線と数字1〜5は上昇推進波の候補、オレンジの破線は2波の終わりと4波の終わりを結んだ2-4ラインです。緑の網掛けは、5波の終わり(69,000ドル)から5波の形成時間(26マス、12.8日)の間の確認期限です。一つ目の✓は2-4ラインの割り込み(11月10日)、二つ目の✓は5波の開始点57,820ドル(黒い点線)への到達(11月18日)です。オレンジの点線の水平線は、推進波全体の61.8%戻しの価格51,495ドルです。

この記事では、価格のルール三つ(延長161.8%、1波と4波が重ならないこと、2波が1波より短いこと)だけを満たした区間を推進波の候補として使いました。三つの候補はどれも第6回の2・4波の時間条件を満たさないので、ここでは確認の手順を測るためだけに使います。二つの段階を見るときは、終わりの候補の時刻と5波の時間を先に書き、その期限内に何がいつ起きたかを記録します。


一つの段階だけ満たされても、カウントは確定しません


2-4ラインを割ったら上昇が終わったと見て売る方法があります。ニーリーの基準では、二つの段階のうち一つだけを過ぎた状態です。第1段階だけを満たした推進波の解釈は、その後の動きが確認してくれるまで疑問として残ります。


ほかの構成ルールをすべて満たした推進波なら、確認条件一つが合わなかったからといってカウントを最初からやり直すことはしません。2-4ラインの割り込みの後にルールが合わない最も多い理由は、4波がまだ終わっていない場合です。BTC 4時間足波動チャートの2026年4月の上昇が、第1段階だけを満たした例です。


  • 候補:3月29日 65,000ドル → 4月27日UTC基準午前1時 79,486ドル。3波が5波の219.1%です。
  • 第1段階:5波は85マス(7.0日)で、2-4ライン(77,224ドル)は6マス(14時間)で割り込みました。
  • その後の安値:4月29日の74,938ドルで、5波の78.9%しか戻しませんでした。
  • 新高値:5波の開始点73,724ドルに届く前の5月4日午前1時(84マス目)に79,849ドルまで上がり、5波の高値を超えました。5月6日には82,850ドルまで上がりました。

この候補では、79,486ドルは終わりとして確認されませんでした。


第1段階だけが満たされた後に出た新高値
第1段階だけが満たされた後に出た新高値BTC 4時間足 2026-03-28〜05-08。黒い実線と1〜5は上昇推進波の候補、オレンジの破線は2-4ライン、緑の網掛けは5波の終わりから5波の形成時間(85マス、7.0日)の間の確認期限です。✓は2-4ラインの割り込み(4月27日)、黒い点線は5波の開始点73,724ドルです。✕は、この価格に届く前に5波の高値79,486ドルを超えた地点(5月4日)です。

第1段階だけを見て反対方向のポジションを確定してはいけません。第2段階の価格と元の終わりの候補の極値を一緒に書いておき、極値を先に超えたら4波や5波の位置を見直します。


延長の位置によって戻りの基準が変わります


戻りの比率一つで、すべての推進波の終わりを確認することはできません。2005年Q&Aは第2段階を5波全体の戻りと定義しますが、本の本文はどの波が延長したかによって戻りの水準を変えています。これらの水準には時間の制限が別に書かれていません。


  • 1波の延長:少なくとも4波の終わりまで戻します。2波の終わりを超えたら、この推進波がより大きなパターンを終わらせたと見ます。
  • 3波の延長:4波の価格帯まで戻し、たいてい4波の終わり付近で止まります。全体の61.8%以上を戻したら、一段階大きな波が終わったということです。
  • 5波の延長:5波の61.8%以上を戻します。トレンドが続くなら5波全体は戻しません。5波全体を戻したら、より大きなトレンドが終わったという意味です。
  • 未達型の5波(5波が4波より短い場合):推進波全体を戻さなければならず、上昇だったならその前に新高値が出てはいけません。

日足の3波延長型の候補二つは、二つの段階をどちらも満たしましたが、その後の動きは分かれました。


  • 2024年の候補:10月10日 58,946ドル → 12月5日 104,088ドル。3波が1波の223.2%です。
  • 二つの段階:2-4ラインには15時間、5波の開始点90,791ドルには19時間で届きました。どちらも1マス目で、5波の時間17マスの6%です。

候補4波の価格帯全体の61.8%の価格その後の動き
2021年57,820〜67,000ドル51,495ドル12月4日に61.8%の価格の下の42,000ドルまで下落
2024年90,791〜99,588ドル76,190ドル安値90,500ドル(全体の30.1%)の後、12月17日に108,353ドルまで上昇

2024年の候補は4波の価格帯まで下りてきた後、61.8%の価格に届かずに新高値を出しました。二つの段階は、この五つの波が終わったことの確認です。より大きなトレンドが終わったかは、延長ごとの戻りの水準で別に見ます。5波延長型では5波全体の戻りがそのままより大きなトレンドの終わりを意味するので、この記事では2005年Q&Aの第2段階を5波延長型にそのまま当てはめません。


ターミナルの基準価格は、ターミナル全体の開始点です。標準的な推進波の第2段階が5波の開始点を見るのとは違います。時間の基準は、本とインタビューで表現が違います。


  • 本:ターミナル全体が形成時間の50%以下、たいてい25%程度の時間で完全に戻されます。ターミナルがつくった高値や安値は、形成時間の2倍以上の間、再び超えられません。
  • 2013年のインタビュー:たいてい形成時間の25〜50%の間に戻します。25%付近はたいてい1波が最も長い収束型で、50%付近は5波が最も長い場合です。

どちらの表現も上限は50%なので、このシリーズでは「形成時間の50%以下」をターミナルの判定基準とし、25%は傾向としてだけ扱います。形成時間の50%以内に開始点まで戻せなければ、ターミナルという解釈から見直します。


修正波はB/Aによって確認の順序が変わります


ABCの後に価格がC波をすべて戻したら修正が終わったと見る方法があります。ニーリーの基準では、C波全体の戻りは二つの確認段階のうちの一つです。フラットとジグザグは特定の戻りの水準を求めません。確認には次の二つの段階を使います。


  • 0-Bラインの突破:A波の開始点とB波の終わりを結んだ0-Bラインを価格が越えます。
  • C波全体の戻り:価格がC波の開始点、つまりB波の終わりを越えます。

二つの段階はどちらもC波の形成時間以内に起きなければなりません。順序はB波とA波の値幅で決めます。B波がA波より短ければ0-Bラインが先、長ければC波の戻りが先です。両方満たされれば、修正という解釈を疑いません。一つだけ満たされたら、正しいこともありますが警告と見て別の解釈を探します。B波が長いランニング修正や不規則型未達(第9回)では、二つ目の段階の時間を緩く見てもかまいません。複合修正は、最後の標準的な修正が終わったかを同じ方法で確認します。


BTC日足波動チャートの2025年3〜4月の下落を修正の候補として置くと、一つの段階だけが期限内に入ります。


  • 候補:3月2日の95,000ドルから始まった下落です。A波18,394ドル、B波12,159ドルで、B/Aは66.1%です。B波が短いので、0-Bラインから確認します。
  • 期限:C波は4月7日UTC基準午前7時に74,508ドルで終わり、27マス(13.7日)かかりました。

段階基準価格到達時刻(UTC)経過C波の時間比
第1段階:0-Bラインの突破83,600ドル4月11日午後5時9マス33%
第2段階:C波全体の戻り88,765ドル4月22日午前1時31マス115%

第2段階が期限より4マス遅れたので、警告シグナルと見て別の解釈を探します。


0-Bラインは期限内、C波の戻りは期限外
0-Bラインは期限内、C波の戻りは期限外BTC日足 2025-02-26〜05-02。黒い実線とA・B・Cは下落修正の候補、オレンジの破線はAの開始点とBを結んだ0-Bラインです。緑の網掛けは、Cの終わりからC波の形成時間(27マス、13.7日)の間の期限です。✓は0-Bラインの突破(4月11日)、✕はBの終わり88,765ドル(黒い点線)を超えた時点(4月22日)で、網掛けの外です。

終わった後の動きの大きさも確認の対象です。ランニング修正の後には、前の波や波のグループと同じか、その161.8%より大きな動きが来なければなりません。パターンごとの含意は第16回でまとめます。


トライアングルは第11回で詳しく説明し、ここでは確認条件だけを書きます。


  • 収束トライアングル:B波の終わりとD波の終わりを結んだB-Dラインを、e波の形成時間以内に突破します。続く突破の動き(スラスト、Thrust)は、トライアングルの中の最高値や最安値を超えなければならず、e波の終わりからトライアングルの形成時間の半分以内に終わらなければなりません。非制限トライアングルにはこの半分の時間の条件を適用しません。
  • 拡大トライアングル:e波の後に価格がe波を完全には戻さないか、e波の形成時間より長くかかって戻すことで確認します。

一つだけ満たされた修正を記録するときは、どの段階が抜けたかとどれだけ遅れたかを一緒に書いておくと、別の解釈と比べられます。


エントリー価格は確認の時点で計算し直します


確認を待つと遅いという話もあれば、確認されたらそのとき入ればよいという話もあります。どちらの話も、確認の時点までに価格がすでに動いた距離を計算に入れていません。第2段階が確認されたとき、価格は終わりの候補からすでに5波の幅だけ動いた後です。2021年の候補で69,000ドルを損切りの基準に置くと、第1段階の時点と第2段階の時点で損切りまでの距離と残りの距離が大きく違います。


以下は売買計画の一例です。ニーリーのパターン判定ルールとは別物です。ニーリーのルールで61.8%はより大きな波が終わったかを見る基準で、目標価格ではありません。この計画では距離を測るためだけに使います。


  • 終わりの候補を記録:2021年11月10日UTC基準午後2時の69,000ドルを終わりの候補として書きます。5波の時間26マスで決めた確認期限(終わりから26マス目の点、11月23日の日足)も一緒に書きます。
  • 第1段階の時点:11月10日午後8時、2-4ラインの65,325ドルで計算し直します。損切り69,000ドルまで5.6%、51,495ドルまで21.2%なので、損益比は3.76です。
  • 第2段階の時点:11月18日午後3時、57,820ドルで計算し直します。損切りまで19.3%、51,495ドルまで10.9%なので、損益比は0.57です。損益比が1.5未満ならエントリーしません。
  • 無効化:第2段階の前に69,000ドルを超えたら、この計画は使いません。

第1段階の時点のエントリーは、二つの段階のうち一つだけが確認された状態の売買です。第2段階の時点のエントリーは、確認は終わったものの、3波延長型の最小の戻り(4波の価格帯)がすでに出た後の売買です。終わりの候補の価格で立てた計画をそのまま使わず、確認の時点ごとに損切りまでの距離と残りの距離を新しく計算します。


確認の記録には、時刻三つと移した終わりの候補を書きます


終わりの候補の時刻だけを書いておくと、どの段階がいつ確認されたかを後で比べられません。


  • 時刻三つ:終わりの候補の極値の時刻、第1段階の時刻、第2段階の時刻を別々に書きます。
  • 時刻を決めた基準:この記事では、条件を初めて満たした1時間足で時刻を決め、その時刻の後の最初の波動チャートの点までのマス数で経過時間を数えました。2-4ラインの割り込みを終値で見るかザラ場の価格で見るかで時刻が変わるので、この基準も一緒に書きます。
  • 移した終わりの候補:2026年4月の候補のように極値を再び超えたら、終わりの候補を新しい極値に移します。確認期限と損切り・目標も新しい極値を基準に計算し直します。チャネルで4波の終わりを読み直す方法は第13回で説明します。

トライアングルとターミナルは、最後の脚がニーリーの定めた価格・時間の限度を少し超えることがあるので、この二つのパターンでは小さな超過だけで終わりの候補をすぐには捨てません。