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ダイアメトリック・シンメトリカル — 七本・九本の脚のレンジは時間の対称で判別する
本の後にニーリーが公式Q&Aで整理したダイアメトリック・シンメトリカル・ニュートラルトライアングルの判別条件を、BTCの四つの区間の脚の大きさと時間で測ります。

七本・九本の脚からなるレンジを無理にABCやトライアングルと数えず、脚の大きさと時間の対称で判別します。
第14回では、モノウェーブ数が足りないカウントに隠れた波を入れるには根拠が必要だと整理しました。今回は逆の場合です。脚が五本を超えるのに、X波の条件も合わないレンジです。
よくあるのは、次のような処理です。七回上下したレンジをABC二つとX波に分けるか、トライアングル一つに脚が二本余分に付いたと見ます。グレン・ニーリー(Glenn Neely)は、このような区間に使う新しいパターンを本(1990)の後に別途整理しました。七本の脚のダイアメトリック(Diametric)、九本の脚のシンメトリカル(Symmetrical)、中央の脚が最も長いニュートラルトライアングル(Neutral Triangle)です。三つのパターンは『エリオット波動理論マスター』にはなく、三つのパターンのルールはneowave.comで公開されたニーリーの公式Q&Aから取りました。
どのパターンと見るかによって、脚を区切る位置が変わります。BTCの2024年3月14日の高値73,777ドル以降の五本の脚を別々に数えると、脚ごとにかかった時間は高値・安値の点の間隔で10〜14マスと似ています。第9回は同じ区間でb〜dを一つのB波にまとめ、フラットの候補として数えました。どちらなのかは、脚の中の構造と時間の比率を一緒に測って初めて決まります。
この記事では、BTCの四つの区間の脚の大きさと時間を、ニーリーの数値基準と比べます。脚の終点はパーセントフィルターで見つけた波動チャートの高値・安値で、脚の中の構造は検査していません。
最初の三本の脚の時間差でパターン候補を絞ります
ニーリーは、ダイアメトリックを1990年代初め、シンメトリカルを2001年頃に初めて見て、ニュートラルトライアングルは1990年代半ばから見てきたと明かしました。ニーリーは本のルールも有効だと答えており、新しいパターンはその3本・5本の脚のパターンに合わない区間に使う追加の選択肢です。
判別は最初の三本の脚の時間差から始めます。
- 時間差が大きい:フラットかジグザグ
- 時間が少し似ている:トライアングル
- 時間が非常に似ていて価格は異なる:ダイアメトリック
- 時間と価格がどちらも非常に似ている:シンメトリカル
脚の名前はX波なしでアルファベットを続けてa〜g、a〜iと付けます。BがAより時間が短ければ、ジグザグ・フラットの候補を捨てます。同じ判断に、BがAの61.8%以上という条件を付けた以前の回答もあります。
この記事では、脚ごとにかかった時間を同じチャートの高値・安値の点の間隔で数えます。日足は一日に二点なので、日付の差で数えた日数とは異なります。
ダイアメトリックは時間が似ていて価格が異なる七本の脚です
フィボナッチ比率がよく合うほどカウントが正しいと考えがちです。ダイアメトリックは、脚の間にフィボナッチの価格・時間の関係がないのが特徴です。
- 形:前の四本(a〜d)で幅が大きくなり後ろの三本で小さくなるか、その逆です。ニーリーは拡散の後に収束する一つ目の形をボウタイ、収束の後に拡散する二つ目の形をダイヤモンドと呼びました。名前が形と紛らわしいので、この記事では拡散・収束の順序で書きます。
- 時間(2009年Q&A):隣接する脚の時間比が61.8%超161.8%未満で、通常一本の脚が例外です。全体がモノウェーブ55本以下のときに使い、超えたら5倍大きい時間単位へ移ります。
- 時間(2022年Q&A):隣接する脚の時間差が0〜15%です。
- 価格:隣接する脚は通常、直前の脚の61.8%を超えて戻します。b-d、d-fの重なりは必須ではありません。
- 構造:全体が構造記号:3(修正波、第4回)に圧縮されます。トレンド型推進波の1・3・5波や、フラット・ジグザグのc波には来られません。
2022年の基準が2009年の基準に代わると明らかにした文は見つかりませんでした。そのため、この記事では事例ごとに二つの時間基準の判定を並べて書き、どちらか一つでも満たさなければそのことも明記します。
2024年3月14日から4月19日までのBTC日足を七本の脚として置きました。aは73,777ドルから60,775ドルまでの13,002ドルで、全体のモノウェーブは51本です。
| 脚 | a比の大きさ | 時間(点の間隔) |
|---|---|---|
| a | 100% | 12マス |
| b | 84.6% | 14マス |
| c | 56.0% | 14マス |
| d | 63.9% | 11マス |
| e | 93.4% | 10マス |
| f | 47.7% | 3マス |
| g | 55.9% | 8マス |

a〜eは時間が似ており、問題はfです。
- 2009年基準:fはeの30.0%で範囲を外れますが、f一本を例外と見れば条件を満たします。
- 2022年基準:15%以内に入る隣接ペアが六つのうち二つだけなので不合格です。
- 戻し:fはeを51.1%戻し、61.8%に届きません。
- 形:前の四本はおおむね小さくなっていきますが、後ろの三本もeよりf・gが小さく、拡散に変わりません。
この区間はダイアメトリックの候補として書きつつ、fの位置の構造から確認し直す必要があります。
gの次の動きでダイアメトリックが終わったかを確認します
gが終わったかは、その次の動きを見て確認します。ダイアメトリックの後の動きは、ダイアメトリックが終えたより大きなパターンによって異なります。
- 第1段階:gの次の波は、gの中の同じ方向のどの脚よりも大きく速くなければなりません。
- 第2段階:その波がb・d・fよりも大きく速ければ、ダイアメトリックはより大きなパターンの一本の脚を終えたことになります。そうでなければ、X波が形成中である可能性があります。
- gの上限:価格はeの約161.8%以下、時間はd・e・fを合わせた時間以下です。
2024年の候補で、gの次の上昇は4月19日の59,600ドルから4月22日の67,232ドルまでの7,632ドルです。b(10,995ドル)とd(8,305ドル)より小さく、fより遅いので、確認の条件を満たしませんでした。
2021年5月19日から6月29日までのBTCも七本の脚の候補です。日足のモノウェーブが57本なので、脚は週足の波動チャート(モノウェーブ9本)で探しました。aは30,000ドルから40,841ドルまでの10,841ドルです。
| 脚 | a比の大きさ | 時間(週足の点の間隔) |
|---|---|---|
| a | 100% | 1マス |
| b | 68.8% | 1マス |
| c | 56.2% | 2マス |
| d | 78.2% | 1マス |
| e | 95.3% | 2マス |
| f | 115.5% | 3マス |
| g | 71.9% | 1マス |
- 形:cまで小さくなってからfまで大きくなりますが、dがすでに大きくなり、gが再び小さくなるので、収束の後に拡散する形とは一部しか合いません。
- 2009年基準:c/b・d/c・e/d・g/fが範囲を外れ、一本だけを例外とする基準で不合格です。2022年基準でも15%以内に入るペアは一つです。
- g:価格はeの75.5%、時間は1マスでd・e・fの合計6マス以内です。ただしfを62.2%戻しており、61.8%とほぼ同じです。
gの次の下落は7月20日の29,278ドルまで7,322ドル、実際の経過時間20.7日で、b・d・fより小さく遅いものでした。gの次の動きだけを見ればこの下落はX波の候補ですが、時間の条件で不合格になった事実は変わりません。その後、9月7日の52,920ドルまで23,642ドルの上昇が続きました。
第6回と第13回は、同じ区間を下落推進波の4・5波と数えました。二つの候補は6月22日の28,805ドルをそれぞれ5波の終点とfの終点に置くので、その後の動きで一緒に検証する必要があります。gが終わったと判断する前に、b・d・fの大きさと速度を表に書いておき、gの次の動きをその表と比べる必要があります。
シンメトリカルは同じ方向の脚同士で価格と時間がほぼ同じです
九回上下したレンジがそのままシンメトリカルなわけではありません。シンメトリカルはX波のない九本の脚a〜iで、ほぼすべての脚が時間・価格・複雑さで等しくなる唯一のパターンです。
- 同じ方向の脚同士:価格・時間の差が0〜10%です。
- 隣接する反対方向の脚:決まったルールはありません。
- 中央の脚e:価格で最も短くてはいけません。
- iの上限:価格はgの約161.8%以下、時間はf・g・hの合計以下です。
ニーリーは、シンメトリカルが上か下へはっきり傾く場合のほうが多いと見ています。

2024年3月14日の73,777ドルから9月6日の52,550ドルまでを九本の脚として数えました。
- 下落の脚a・c・e・g・i:価格幅12,450〜21,080ドルで、最も大きい脚が最も小さい脚の169.3%、時間は点の間隔で12〜57マスです。
- 上昇の脚b・d・f・h:価格が138.0%まで開きます。
どちらのまとまりも10%の基準を大きく超え、シンメトリカルとして不合格です。同じ区間の前の七本をダイアメトリックと読んでも、隣接の時間比が325.0%、31.9%の二つのペアが範囲を外れ、2009年基準で不合格です。2022年基準に入るペアもありません。長いレンジ全体に九つの名前を付けたなら、まず同じ方向の脚五本と四本の大きさの差を計算します。
ニュートラルトライアングルはCが最も長い五本の脚です
トライアングルを、Aが最も長ければ収束、Eが最も長ければ拡散とだけ分けると、ニュートラルトライアングルを見落とします。種類はA・C・Eのうち価格で最も長い脚だけで決め、Cが最も長ければニュートラルです。
- A・E:Cの38.2%以上、通常61.8〜72%で、AとEは似た大きさになる傾向があります。
- Cの上限:通常Aの約161.8%で、変動が非常に大きい相場では261.8%まで許されます。このときもB・Dは重なる必要があります。
- スラスト(Thrust):最も大きい脚の幅の約75%です。最も大きい脚は通常Cですが、BやDのこともあります。B・4波の位置の制限トライアングルなら、スラストの時間は形成時間の約20〜40%です。
収束トライアングルのスラストの基準と2007年の改定は第11回にあります。
2024年8月8日から10月10日までのBTC日足をニュートラルの候補として置きました。
| 脚 | 終点 | 大きさ |
|---|---|---|
| A | 8月15日 56,079ドル | 6,667ドル |
| B | 8月25日 65,000ドル | 8,921ドル |
| C | 9月6日 52,550ドル | 12,450ドル |
| D | 9月27日 66,498ドル | 13,948ドル |
| E | 10月10日 58,946ドル | 7,552ドル |
- A・Eの大きさ:A/C 53.6%、E/C 60.7%で、最低条件は満たしますが、通常の範囲より少し小さいです。
- Cの大きさ:C/A 186.7%で、変動が非常に大きい相場でのみ許されます。
- B・D:56,079〜65,000ドルで重なり、最も大きい脚はDです。

Eの後のスラストは次のとおりです。
- 75%地点:Eの終点にDの75%を足した69,407ドルに10月21日到達しました。
- 形成時間の40%の時点まで:最後の観測点である11月4日21時(UTC)までの最高値は73,620ドルで、Dの105.2%でした。
- スラスト全体:12月5日の104,088ドルまででDの323.6%、点の間隔111マスで形成時間126マスの88.1%です。
スラストの時間が20〜40%を超えたので、この候補をB・4波の位置の制限トライアングルとしたカウントは捨てます。より大きな修正の最後の位置のような、別の位置を検討する必要があります。
売買計画には終点確認の基準と無効化の数字を一緒に書きます
以下は売買計画の一例です。ニーリーのパターン判定ルールとは別物です。2024年3〜4月の七本の脚の候補をダイアメトリックとしたなら、このように数字を前もって書いておきます。
- 候補の条件:七本の脚、隣接する脚の時間比61.8%超161.8%未満(例外一本)、直前の脚の戻しがすべて61.8%超、波動チャートのモノウェーブ55本以下です。
- エントリー待ち:gの終点から70,595ドル(bの10,995ドル超)を超え、かつ最も速いfの速度(点の間隔1マスあたり2,068.8ドル)より速くなければならないので、5マス以内に到達するまで待ちます。
- 損切り:gの終点59,600ドルの下です。
- 無効化:gがeの161.8%を超えて47,229ドルの下へ下がるか、d・e・fを合わせた24マスより長く続けば、ダイアメトリックのカウントを捨てます。
- ニュートラルトライアングルの候補:Eの終点から最も大きい脚の75%までを第1区間とします。2024年8〜10月の候補では69,407ドルでした。形成時間の40%が過ぎた後も同じ方向へ大きく続けば、制限トライアングルの仮定を捨てます。
七本・九本の脚の判定は、脚の中の構造とチャートの単位で正確になります
- 脚の中の構造:公開資料で確認できるのは、ダイアメトリック全体が:3に圧縮されるという事実までで、脚一本一本の構造の条件は確認できませんでした。2024年3〜4月の候補のfはモノウェーブ1本で、2021年の候補は週足で七本の脚のうち六本がモノウェーブ1本なので、脚の中の構造では確認できません。脚一本が単一のモノウェーブなら、より小さい段階の一部である可能性があるので、構造記号を第4回の方法で読み直す必要があります。
- チャートの単位:2009年基準のモノウェーブ55本の条件は、脚の時間がよく見えるチャートの大きさを決めたものです。2024年の九本の脚の候補は日足のモノウェーブが257本(週足39本)なので、週足で数え直す対象です。
ダイアメトリックのd、シンメトリカルのeのような中央の区間は、構造を判断するのが最も難しいです。脚の数が五本を超えたら、まず第12回の2020年改定基準でX波の条件を当てはめます。その条件が合わないときに初めて時間の対称を測り、ダイアメトリックやシンメトリカルの候補として書きます。